エッセイ「体調が悪いと言えない」という空気感

人から体調が悪いことを告げられたとき
人がとる反応は
心配する、あるいは嫌そうな反応をする

大きく分けてこのどちらかだろう

相手の体調を気遣い快くフォローしてくれる人
そんな人がいると大変心強い
安心していろんなことを任せられるし
体調が悪いことも打ち明けやすい

一方で残念ながら嫌そうな反応をする人もいる
仕事や家事のしわ寄せがのしかかってくるからだ

気持ちはわかる

ただ、せめて本人には
その気持ちが伝わらないように反応するのが
大人ってもんだろう
このような反応をすることで
その人の人間性がバレるよね

私の知人にも
毎回すごく嫌な顔をする人がいた
表情筋の右半分だけ上げて
「え」とも「あ」ともとれない音を発声する

その反応を見たくないから私は
多少熱があっても動いていた

逆にその人が熱を出すとすぐに音を上げて
「みどりちゃんは熱があっても
 動けるからいいよね
 私は熱に弱いから無理」
なんて、ふざけたことを言っていた

私はその人より立場が弱かったから
そうせざるをえなかったけれど
なんだかおかしな話だ

完全に体調不良を言い出せない空気感を
作り上げられてしまっていた

体調悪いときに体調悪いって言って
何が悪い?

最悪の事態になる前に
休むことが必要だ

自分以外の他者が体調不良を訴えたとき
相手を気遣って
快くフォローできる人間でいたいものだ

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