ことばの羽根 ~あるSTの物語~8

前回のお話はこちら

さてここらで言語聴覚士の仕事の領域?
のようなものについて書きたいと思う

実は「言語聴覚士」といっても
大きく3つの分野にわかれる

成人、小児、聴覚だ

これらが完全に分かれているというわけでも
ないのだが主にこの3つに分類できる

成人の分野は脳血管障害(脳梗塞など)後に
ことばや飲み込みが不自由になった方の
リハビリテーション
(失語症、構音障害、高次脳機能障害、嚥下障害など)

小児の分野は生まれつきの機能障害や
自閉症などの障害をもっているお子さんの
言語機能発達などを目的としたハビリテーション

聴覚の分野は耳鼻咽喉科での聴力検査や
補聴器の会社での補聴器装用
人工内耳の調節といった仕事内容だ

私が就職したころの求人は
成人:小児:聴覚=8:1:1
くらいの印象だが現在は
成人:小児:聴覚=6:3:1
くらいの印象だ

学校にくる求人情報と求人サイトでの情報
という違いもあり
一概に比べてはいけないのかもしれないが。

ただ、当時はなかった「放課後等デイサービス」
の求人をよくみかけるため
小児分野の求人が増えている印象を受けているのだと思う

私もよく知らなかったので調べてみた所
放課後等デイサービスとは支援を必要とする
就学児童(小学生、中学生、高校生)で
障がいのあるお子様や発達に特性のあるお子様が
放課後や長期休暇に利用できる福祉サービス
だそうだ

今はどうかわからないが
私が通っていた当時の言語聴覚士は
小児分野に弱い印象がある

私自身、学生時代に小児には
ほぼ関わることがなかった

院内臨床というものもあり
希望者にはそこで小児の実習を行うことは
可能であったし、
院外の実習においても実習先によっては
小児に関わることはできた

しかし全体的に非常に弱く
当時言語聴覚士になった人の多くは
小児分野にほとんど触れないまま
働き始めているような状態だ
(机上の勉強はしているが)

小児の発達段階という貴重な時期に
実習生に行わせるわけにもいかない
というのもあるのだろう
あくまで私の予想だが。

というわけで小児分野において
言語聴覚士を必要とする声は多いものの
苦手意識を持つ言語聴覚士も多いような気がする
(私だけだったらごめんなさい)

続く。

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