ことばの羽根 ～あるSTの物語～40

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ご家族と全てのスタッフ、そしてなにより
ご本人の努力の甲斐あって
鼻からのチューブを抜き
口からご飯を食べられるようになった患者さん

よかったよかった

めでたしめでたし、ではない

なぜなら嚥下訓練というのは段階的に進めていく

最初からさくさくのとんかつが
食べられるわけではない

最初はたいていミキサー食という
その名の通りミキサーにかけられたような
どろどろの形態のものだ
主食も副食もデザートも。

ミキサー食をクリアすると
かなり細かくきざんだものに
トロミあんかけをかけたようなもの

その次はもう少し大きなサイズ

その次は一口大・・・

のようなかんじで段階的に進めていく

もちろん病院などにより異なるし
患者さんのレベルによっても変わってくる

そして患者さんたちすべてが
さくさくとんかつを食べられるレベルに
なるわけではない

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