読書記録『校閲記者の目 あらゆるミスを見逃さないプロの技術』


本書は以下の7部構成で書かれています
『校閲記者の目 あらゆるミスを見逃さないプロの技術』
1 校正おそるべし 「間違い紙面」で校閲力チェック
2 「熟考」をなぜ「塾考」にミスパンチ? 誤字・異字同訓
3 「1人前」と「一人前」で意味が違う 数字・単位・記号
4 イメージ先行?「花向け」「悪どい」 事実誤認・覚え違い
5 「雨模様」は降っている?いない? 表現のニュアンス
6 品川区の目黒駅、港区の品川駅 固有名詞の落とし穴
7 「再選する」?「再選される」? 文法と文脈
難しい字はいっそのこと仮名で表記する
常用漢字外の字は、学校で習っていないこともあり、正確に読んでもらえないことがあるかもしれません。その場合、「相手が不勉強」ではなく、書く側がアンフェアだったという考え方もあるはずです。難しい字は、いっそのこと仮名で表記することも、やわらかい印象を与えたり、誤解や間違いを防いだりする手段として考慮に入れるべきではないでしょうか。
『校閲記者の目 あらゆるミスを見逃さないプロの技術』第2章「熟考」をなぜ「塾考」にミスパンチ? 誤字・異字同訓 より引用
読者が読みやすいように、
より伝わりやすいように、
時には漢字をかな表記にする配慮も大事ですね
さて本書の第2章には
混乱しやすい異字同訓の例が載っていたので
覚え書きも兼ねてご紹介したいと思います
かえりみる
顧みる・・・気にかける。過ぎ去ったことを振り返る
省みる・・・自分がしたことをもう一度振り返って反省するたたかう
戦う・・・戦争や勝負や競技、優劣を競う
闘う・・・葛藤や困難に打ち勝とうと努めるこえる
『校閲記者の目 あらゆるミスを見逃さないプロの技術』第2章「熟考」をなぜ「塾考」にミスパンチ? 誤字・異字同訓 より引用
超える・・・上に出る、超過
越える・・・通り過ぎる、年月を経る
最後の「超」と「越」は校閲記者でもよく迷うそうです。
「超」は「超満員」「超常現象」など、一定のレベルより上にいくこと
「越」は「越境入学」「越冬」など、ある一点より水平に向こうへいくこと
とありました。これは迷いますね・・・

洋数字と漢数字の書き分け
新聞では、1人に割り当てられる量なら「1人前」、つまり「2人前、3人前・・・」と数えられるので、「1」と洋数字(算用数字)で表します。一方、「独立した社会人であること、成人であること、技芸・学問などが一応の水準に達していること」などを表す「一人前」は、それだけで意味を持った言葉ですから、漢数字で書きます。
『校閲記者の目 あらゆるミスを見逃さないプロの技術』第3章 「1人前」と「一人前」で意味が違う 数字・単位・記号 より引用
「二番煎じ」「三度目の正直」なども同様です。ほかの数字に置き換えられないような言葉は漢数字で書いて、ひとまとまりの語句であることを表します。
恥ずかしながらこの使い分けは知りませんでした
Kindle本ではその都度見やすいように
と書いていたのでどのようになっているか
全く自身がありませんね・・・汗
これから気をつけたいと思います