ことばの羽根 ~あるSTの物語~11

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評価実習で担当させていただいた患者さまは
中等度ブローカ失語で
外来通院でリハビリをされている方だった

週に2回個別の言語リハビリを受け
プラス週1回の集団訓練にも参加されていた
(私の記憶が正しければ、だが)

さてブローカ失語とは失語症の1つのタイプだ

失語症とは脳梗塞など後天的な原因によって
大脳の言語を司る部位が損傷されておこる
言語障害の一種だ

失語症の症状や重症度は
損傷された部位や大きさによって様々だが
「聴く」「読む」「話す」「書く」の
全てが障害される

失語症のタイプはいくつかあり
分け方も様々あったりするが
ものすごーく大雑把に2つに分けると
運動性と感覚性にわけられる

ブローカ失語は運動性の失語だ

話したいもののイメージは頭の中にあるものの
そのことばの音が出てこなかったり
一部の音が変わってしまったり
場合によっては声すら出せないこともある

私が担当させていただいた方は
ことばの出にくさはあったものの
適切な対応をすれば
十分にコミュニケーションをとることができた
いつも奥様と仲良く来院され
ご夫婦ともにすごく笑顔がステキだった

この評価実習というのは
失語症の検査などの検査をさせていただき
その結果に基づき、どのような問題点があり
どのようなリハビリプログラムを行っていくかを
考えていく実習だ

ちなみに検査とは机上の検査であり
向かい合って座り
質問に答えてもらったり
指示に従ってもらったりして行う

患者さんにとっては
かなり負担のかかるものなのだが
いくつもの検査を快く受けてくださり
本当にありがたかった

  続く。

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