ことばの羽根 ~あるSTの物語~9

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さて学校の話に戻ろう

学校の勉強は楽しかった
高校時代は遊んでばかりいたが
専門学校ではまじめに勉強し
結果的に1度も再試を受けることなく
卒業することができた

そこそこ優秀な学生だったと思う

再試代の2000円だか3000円を
払いたくないという理由は大きかったが。

さて2年生の夏休みのこと
1週間の見学実習に行った

このころはまだ専門分野の授業は始まっておらず
失語症などについては
概要を簡単に知っている程度

見学実習の目的は
病院や施設において言語聴覚士が
どのように働いているかを知ること
くらいなかんじだと思う

私は「慢性期」のリハビリを行っている
それほど大きくない病院へ見学実習へ行った

「慢性期」のことは最近では
「維持期」「生活期」と言われる

発症して2週間ころまでを「急性期」
3~6ヶ月ころまでを「回復期」
それ以降を「維持期」や「生活期」
と表現されている

それぞれの時期によりリハビリの効果や目的は
少々異なる
一般的には発症してからの日数が経つほど
のんびりとしている印象だ

というわけで私が実習に行ったのは
少々のんびりとしている病院だった
正直なところ
もう少しのんびりしていないところで
働きたいなという感想を抱いた

こんなふうに自分との相性を見定められるのも
実習のよいところではありそうだ

  続く。

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