エッセイ「毎日やる者」という折り合い
うちの夫は休みの日
食事を作ってくれることがある
いつもというわけではないが
私が出かけるときなどは快く作ってくれる
それは大変ありがたい
しかし私が作る料理とは何かが違う
今回はそこについて言及していきたいと思う
どちらが作ったものが美味しいか?
おそらく夫が作った方が美味しい
考えてみると私と夫では
そもそも料理の目的が異なるのだ
私の料理の目的は「食べること」
こなすこと、用意することが目的
食べられれば良い、いわば消化試合だ
いかに手を抜いて食事の用意をし
余った時間を他のことにまわすか
そんなことばかり考えている
一方夫の料理の目的は「作ること」
食べること大好きな夫なので
もちろん食べることも目的ではあるのだが
そのための手間は惜しまない
どうせなら美味しく食べたいようだ
私だったら家にある材料でなんとか
作ろうとしてしまうのだが
夫は足りない材料を買いに行く
私だったら面倒だからという理由で
省略してしまうような工程を夫はちゃんとやる
私だったら目分量でぱぱぱーっと入れる物を
夫は細かく分量を量って入れる
私がずぼらめんどくさがり主婦と
言ってしまえばそれまでだしそれは事実だが
それだけでは済まされない何かがある
それは「毎日やらざるを得ずやっている者」と
「時々趣味感覚でやる者」の違いだろう
毎日やらざるを得ないというのは
なかなかの苦行だ
三日坊主で終わったら生きていけないもんね
だからうまいことバランスをとりながら
自分の中で折り合いをつけながら
やっている、ということにしようではないか
さてと、今日の夕飯は何にしようか・・・