ことばの羽根 ~あるSTの物語~37
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ST1年目は常勤STが私一人
非常勤のSTが週に1回
というなかなかにカオスな状況だった
週に1度私の指導のために来てくれていた
STの先輩が私が2年目になる年から
職員として戻ってきてくれることになった
そんな頃嚥下障害の男性が入院してきた
【40代男性・嚥下障害】
40代ということでまだまだ若い
お子さんは確か小学生だった
奥さんは非常に熱心な方で
頻繁に面会にみえていた
ご夫婦仲良しなんだろうなというのが
とてもよくわかった
さてこの患者さんの原因疾患を
はっきり覚えていないがそれなりに
上下肢の麻痺もあったように思う
そして入院時は経鼻経管栄養だった
つまり鼻からチューブを入れられていて
そこから栄養を摂っているという状態だ
しかし嚥下反射自体はあったため
嚥下訓練用ゼリーを使用して
嚥下リハビリを開始することになった
若い上に嚥下障害含めなかなかに
重度な状態であったため
(意識ははっきりしていたことは良かった)
家族はもちろん
医師や看護師、リハ職など皆が
よくなってほしいという想いを胸に
意気込んでいた
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