ことばの羽根 ~あるSTの物語~24
前回のお話はこちら
さてSTとして働き始めたA病院にて
M先生と出会い、
私のST人生は大きく変化していくのだが
その前に回復期リハビリ病棟について
少し書いていきたいと思う
病院に入院されている患者さんというのは
点滴をしているイメージを持っている方も
多いのではないだろうか
私はそうだった
さすがに働き始めたときには
そのイメージはもうなかったが
実習に行くまではそのイメージだった
そのため回復期リハビリ病棟に入院している
患者さんを見て驚いた
回復期リハビリ病棟に入院している患者さんは
ほとんどの場合は点滴をしていない
時になんらかの要因で点滴をすることはあるが
基本的にはしていない
定期的に点滴が必要になるような場合には
他の病棟へ転棟することとなる
回復期リハビリ病棟というのはあくまで
リハビリを行うための病棟だ
目的がリハビリであって
点滴のような医療的措置ではないのだ
だから医療的措置を長く必要とする場合には
回復期リハビリ病棟からうつらなければならない
回復期リハビリ病棟でもできなくはないけれど
医療点数的に病院にとって損になるから
多くは認めない、というかんじだ
脳梗塞などにより脳にダメージを受け
手足がうまく動かなくなった場合に
その動かない状態のまま
家で生活することは難しい
回復期リハビリ病棟とはそんな方が
少しでも動けるように
または代償的になんらかの方法を使えるように
リハビリをするために入院する病棟
ということだ
続く。