ことばの羽根 ~あるSTの物語~15

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さて1週間の聴覚検査実習も終え
3年生の夏が終わった

秋になると8週間の臨床実習が待っていた
私の実習先は回復期リハビリ病棟をもつ
それなりに大きな病院だった

そこにはSTの先生がおふたりみえた

8週間も行っていたが残念ながら
あまり詳しいことは覚えていない
精神的にいっぱいいっぱいだったのだろう

9月のはじめ、実習が始まったときは
暑くて半袖だったのに
実習が終わるころには上着がないと
寒いくらいだった

実習帰りにあまりにも寒くて
自動販売機であたたかい飲み物を
買おうとしたけれど
まだ全て冷たくて残念だった記憶はある

実習指導者の先生(バイザー)は
少し苦手なタイプだった
怖い、というわけではなかったが
感情を表に出さないタイプで
何を考えているのかよくわからない先生だった

実習のレポートを書かなくてはならない
慢性睡眠不足
先生は苦手
こんなストレスで私は
生理が3週間とまらなかった

実習中は睡眠時間が3時間くらいしかなくて
実習先へ向かう電車に乗っている時間が
貴重な睡眠時間となっていた

当時大好きだったボーカルグループの
Baby Boo(ベイビーブー)の「キミノミカタ」
という楽曲を
バカみたいに何度も何度も聴いて
なんとか自分を鼓舞していた

  続く。

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