ことばの羽根 ~あるSTの物語~ 1

1995年夏、あるドラマとその主題歌が
大ヒットとなった

そのドラマは「愛していると言ってくれ」

主演の豊川悦司さんが聴覚障害のある画家
ヒロインの常盤貴子さんが女優の卵の役を演じた
このドラマはそんな2人のラブストーリー

そして主題歌は
DREAMS COME TRUE「LOVE LOVE LOVE」

当時中学生だった私はこのドラマに
母と共に見事にハマった

この年の
「史上最強の移動遊園地
DREAMS COME TRUE WONDERLAND 1995」
という4年に1度開催される大規模なLIVEを
観に行くことができたことも
ハマった要因の1つになった

そしてドラマが終わって半年ほどした頃だろうか
ドラマの手話の監修をしていた
手話通訳士の丸山浩路先生の講演会を観に行った

丸山浩路先生は
妙に長いもみあげと手話パフォーマンスが
特徴的なお方だ
NHKの番組にも出演されていたため
見たことがある方も多いのではないだろうか

その講演会でどのようなお話をされたのか
具体的には覚えていないが
私はその講演会を聴いて
「私も耳の不自由な方の役に立つ仕事がしたい」
となんとなくぼんやりと思った

私の母は看護師で
両親は私に「手に職をつけなさい」と
小さい頃から言い続けてきた

そのため私は
「自分も看護師になるのかな」
と思っていた

というか
「そういうレールを
親が敷いていると思っていた」
と言った方が正しいかもしれない

が、いずれにしても大きな問題があった

   続く。

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