エッセイ「適応」という打たれない杭

動物の中には「体色変化」という
身体の色を変化させる能力をもつ動物もいる

体色を背景そっくりに変化させることで
カモフラージュして襲われにくくする
というものだ

まわりの環境と同化していれば目立たないが
色や動きなどが異なると目立つ

これは人間の世界でも同じことが言えるのではないか

まわりの人たちと
同じような服を着て
同じような髪型・髪の色で
同じようなことしか言っていなかったら
目立つことはない
たくさんいる人の中のひとりとなる

しかし
個性的な服を着て
派手な髪型・髪の色で
まわりとは違ったことを言っていたら目立つ
そして「ちょっと変わった人」
というレッテルを貼られる

まわりと同化せず目立ってしまった動物が
襲われてしまうように
まわりとちょっと違う服装や髪をして
人とは違う意見を言う人はたたかれやすい
まるで出る杭は打たれるかのように

まわりに合わせられること
適応できるということは
素晴らしい能力だと思う

体色変化に優れている動物が生存しやすいように
私たちもまた、まわりの環境に応じて
自分を変えていけるほうが
生き抜いていけるのかもしれない

しかしだからと言って
みんな同じでなければならないわけではない

みんな同じであるわけがないのに
みんな同じにしなければならない風潮がおかしい

「変わってるね」や「個性的だね」ということばを
褒めことばだと捉えている私は適応能力が高くない

いや・・・

「できなくはないが疲れるからやらない」
といった方が正しいかな

時と場合によってまわりにあわせることは大事だけれど
自分の軸をもってまわりに流されることなく
生きていきたいと思っている

自分は自分でいいじゃん

コメントを残す