エッセイ「2歩進んで3歩下がる」という前進
水前寺清子さんの曲で
「三百六十五歩のマーチ」という曲がある
しあわせは 歩いてこない
だから歩いて ゆくんだね
一日一歩 三日で三歩
三歩進んで 二歩さがる
という歌詞から始まる軽快な曲だ
ごく簡単な解釈をすると
まぁ色々あるけど頑張っていこうぜぃ
というかんじだろう
3歩進んで2歩さがったら
最初より1歩進んだことになる
前へ進めている
万々歳だ
でも残念ながら
2歩進んで3歩さがってしまったのでは
と思える事態に遭遇することもある
食事中にほっぺたの内側を噛んで
できてしまった口内炎が
ようやく治ってきたと思ったのも束の間
再度噛んでしまって悪化したような経験が
あるのではないだろうか
これは少々変な例えだが
生きているとこのような
2歩進んだけど3歩さがったと思えるような
出来事もいくらでもあるわけだ
そんなとき、あーぁさがっちゃったって
思いがちだけど
前を向いていることには違いないんだよね
後ろ、つまり過去しか見ていなかったら
進むこともさがることもできない
私の知人に過去しか見ていない人がいて
その人はいつも過去に捕らわれている
あのとき○○と言った、とか
あのとき○○しなかった、とか
人にそんな文句ばかり言っている
この人はずっと同じところに立ち止まっていて
前に進めないんだなって思うんだよね
2歩進んで3歩下がったとしても
悩みながら、もがきながらも
前を向いて進んでいるからこそ
前を向いて進み続けていれば
いつかきっと
なにかが変わる
なにかが得られる
そう信じて突き進んでいこう