エッセイ「継続せよ」というハラスメント

「何事も継続が大事」とよく言われる

なにかを成し遂げるためにはある程度の期間
継続してそれを行う必要がある

そして
「 目標がある人はどんな状況であっても
  継続している、できないのは甘えだ 」
なんてことを言う人もいる


言いたいことはわかるが
人に必要以上に「継続せよと」促すことは
「継続ハラスメント」だ

場合によっては
家庭の事情や自分の体調の問題で
継続したくてもできないことだってある

私も子どもが小さい頃には何かをしたくても
そんな時間はほとんどなかった

そもそも、子どもが小さいときは
食事やお風呂やトイレだってままならない
夜中だって関係なく起きなければならないこともある

そんな状況で何が継続だ?
どれだけやりたくても何も継続なんてできない
毎日そのときそのときでいっぱいいっぱいだ

優先すべきは自分のやりたいことの継続ではなく
子どもの世話なのだ

人それぞれ置かれている環境は異なる

ひとり暮らしで自由気ままな人もいれば
育児や介護で自分の時間がない人もいる
職場の人員不足で余分に働かざるを得ない人もいる
上げ膳据え膳の人もいれば
家事全てを行わなければならない人もいる

そして身体の強さも皆異なる

毎日3時間睡眠で平気な人もいれば
7時間程度寝ないと身体がもたない人もいる

それぞれ置かれている環境や身体の強さが異なり
耐えうることができるストレスが異なり
自分の自由に使える時間も異なる

それなのに「継続しなければいけない」と
バカの一つ覚えのように
相手の状況を考慮もせずに言うのは
ハラスメントだろう

もちろん相手のことを考え、良かれと思って
言ってくれているのだろうが
「継続ハラスメント」をしてくるおじさんは
自分しか見えていない

・・・と、なんだかぐちっぽくなってしまったが
何が言いたいかと言うと

継続したくてもできないこともある
大事なのは完全にやめてしまわないこと

ということだ

何日空いたっていい
何年空いたっていい

継続できない間の期間はエネルギーチャージ中

やろうと思った気持ちを忘れずにいれば
いつでもまた始めることができる

継続できないことで自分を責めるのではなく
「今はできないけど状況が整ったらまた始めるんだ」
という軸を持っていてほしい

「継続ハラスメント」おじさんには
継続したくてもできない人がいること
できない状況があることを知ってほしいものだ

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