エッセイ「身体の傷とは違う」という心の傷の重み

少し前にやけどをした

そそっかしい私は調理をする際
まぁまぁな頻度でやけどをするが
今回はいつものやけどに比べて
少々ひどかった

正確に言うと
やけど自体はそうでもなかったのだが
その後の処置において失敗した
というかんじではあるのだが
いずれにせよ受診までしたのだ

2週間弱経過し
おかげさまで随分よくなった

2週間でこれほどよくなるのだから
身体の傷の修復能力というものは
なかなかにスゴイ

一方、心の傷はどうだろう?

私は何年も前に
人から言われた「ひどいことば」を
思い出すことがある

基本的にはあまり考えないようにしているが
落ち込んでいたりするときには
かつて私に投げかけられた心ないことばを
ふと思い出してしまうものだ

今、私の手にあるやけどの傷は
おそらくもうすぐきれいに治る
万が一きれいに治らず跡が残ったとしても
再び痛むことはないだろう

しかし心の傷に関しては
傷跡なんてどこにもないにもかかわらず
いつでも、どこでも、何年後でも
自分の心を痛めつけ苦しめるのだ

時間が解決してくれる
心の傷にもそういった側面は確かにある

けれど
重く冷たい鋭利な刃物のような言動によって
傷付けられた心はなかなか修復できない

ことばは簡単に人を傷付けることができる

このことをいつも心に深く刻んで
人と接していく必要がある

エッセイ「身体の傷とは違う」という心の傷の重み” に対して2件のコメントがあります。

  1. 畑中秀文 より:

    飛立未鳥様

    初めてコメントします。
    私の家族は、三人娘と家内と私の5人家族です。
    家内(62歳)二女(33歳)三女(25歳)が現在鬱病で、心療内科に通院しています。
    今は、家内は一人で私の実家にいます。(父は他界、母が施設のため空き家)
    二女と私が2人で住んでいて、私は仕事と家事全般を。三女は彼と同棲。

    貴女の著作『うつ部下の思考』『うつムスメの思考』にAudibleで出会いました。

    今まで読んだ本のどれよりも読みやすく、YouTubeのどれよりもわかりやすく、腑に落ちる内容でした。
    皆さんに読んで頂き、うつ病理解の標準知識にしてほしい内容でした。
    職場であれ、家庭であれ、この2冊はうつ病理解のバイブルにして欲しいと思います。
    世の中でうつ病という病気の名前は浸透して来ましたが、病気の本質や周りがしてあげれることの理解は全くなされていないのが現状です。
    今後の飛立様の活躍に期待しています。

    1. hidate-midori より:

      畑中秀文様

      コメントありがとうございます。
      そして『うつ部下の思考』及び『うつムスメの思考』のAudible版を聴いてくださったとのこと、本当にありがとうございます。
      このようにご感想をいただけたこと、大変嬉しく涙が出てきてしまいました。

      うつ病のご家族さまがいらっしゃる中で、仕事での金銭面サポート、家事での生活サポートを行うことは本当にご苦労が大きいことと思います。
      そして家族のために自分には何ができるんだろうと打ちひしがれてしまうようなこともありますよね。

      しかし、毎日奮闘し、何か力になれることはないだろうかと無名作家のAudibleまで聴いて模索されている畑中さまが一家の主でおられるご家族の皆さまは本当にお幸せだと思います。うつ病の回復にはまわりのサポートも必要ですのでそこを担っていただけているのは本当にありがたいことです。ご家族さまにかわり御礼申し上げます。

      これからまだもう少し時間がかかるかもしれません。でもいつの日かご家族皆さまが良い形で笑顔で楽しく毎日を過ごすことができるといいですね。

      私も畑中さまのコメントに元気をいただけたので引き続き頑張ってまいります。
      本当にありがとうございました。

      飛立未鳥

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