エッセイ「顔を上げよ」という桜の木からのメッセージ

私たちは普段、斜め下を向いていることが多い

スマホを見ていたり本を読んでいたり

歩いている時ですら
なんだかんだでうつむき気味だ

しかしある時期、特定の場所でだけ
人々は顔を上げて歩く

それは桜の咲き始めから散りゆく頃
1ヶ月にも満たない短い期間ではあるが
桜並木を歩くとき
人々は顔を上げて歩く

私たちは桜の木から
メッセージを受け取っているのではないだろうか

 うつむいてばかりいないで顔を上げなさい
 寒い冬を乗り越えればこんなにも美しく
 咲き誇ることができるのだ
 人生つらいことばかりじゃない
 いつかあなたもきれいに咲き誇ることができる

こんなふうに私たちに教えてくれているようだ

生きているとなにかとつらいことや
大変なことも多い

けれどとりあえず今の時期は
顔を上げて桜の木を愛でようではないか

それだけでなにかステキなパワーを
いただけるような気がする

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