エッセイ「人と暮らす」という価値観のすり合わせ

ー 同居人ー
それは自分の親だったりパートナーだったり
子どもだったり友人だったり
色んな場合がある

必ずしも自分の希望でその人と
同居しているとも限らないが
いずれにしても
同居人がいることによる
メリットとデメリットがあるだろう

大きなメリットとしては
ひとりじゃなくてさみしくないことだろうか
なにかあった時にも誰かがいてくれると
安心できる
高熱が出たときに飲み物を寝床まで
運んでもらえるだけでも随分助かるものだ

しかしデメリットもある

1番大きなデメリットは
「自分のペースで動けないこと」
ではないだろうか

例えば在宅ワークをやっていて
この仕事をここまで終わらせたい
というようなときでも
子どもを迎えに行かなければならないとか
同居人が帰ってくる前に
ご飯を作らなければならないとか
そういった時間制限があったりして
自分の思い通りに
時間を使うことができなかったりする

他にも
ここは毎日掃除する必要はなくて
週に1回でいいなと自分は思っていても
同居人が気にするから
毎日掃除しないといけないといったことも
あるだろう

こういったことはすべて
互いの価値観がものをいう
何を優先すべきか、大切にすべきか
という価値観によって成り立っている

価値観が似通った人であればあるほど
楽だとは言えるが
完全に一致する人などこの世に存在しない

だから同居していくためには
互いの価値観のすり合わせが必要になる

けれど
相手からの押し付けがひどい場合や
互いの価値観の違いに疲れた場合
同居人から離れ、ひとりで暮らす
という選択をすることもある

それもまたひとつの価値観だ
「ひとりでなくて安心できる」
という同居人がいるメリットよりも
「ひとりだから自分のペースで動ける」
というデメリットからの脱却を優先する
という価値観だ

これらに正解はない

同居人との価値観のすり合わせを
うまく行えるのであれば
一緒に生活すればいいし
すり合わせがうまくできなかったり
過剰なストレスがかかるのであれば
離れればいい

経済的な問題や子どもが絡んでくると
簡単なことではないが
「絶対にこの人と暮らさなければならない」
という自分に課した義務を
取り払ってあげることも大切だ

私たちは自由なのだから


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