失語症とスマホ②
前回に続き、失語症とスマホをテーマに
書いていきたいと思います
前回は失語症の方にとってスマホ操作は難しい
という内容をお伝えしました
前回の記事はこちら
今回は私の職場にいらっしゃる失語症の方の
スマホの使い方をご紹介したいと思います
と言っても私は担当ではなく
他のSTから聞いた話なので
詳しくはわかりかねるのですが。

その方は我々STでも
ご本人の言いたいことを理解するのは難しい
重度な失語症の方です
そのためスマホ操作はできないだろうと
思っていたのですが、使っているとのこと
家族から送られてきた写真を見せてくれたり
LINEでは家族へスタンプを送信しているんだとか
ただ、送っているスタンプは
内容に即していないとのこと
LINEのスタンプは多くの場合
絵+文字になっています
この方の場合、おそらく
スタンプの絵と文字が作り上げる意味を
理解できていません
だからスタンプを適当に選んで送っていると
思われます
失語症の方はどうしても受け身になりがちで
写真を受け取ったら受け取って終わりに
なってしまうんです
「うん、見たよ、ありがとう」
って思っていてもそこで終わり
返信したくてもうまく打てないし
まぁいっかとなりがちです
しかしこの方はそうではない
文脈にあっていなくともスタンプを送る
相手とコミュニケーションを取りたいという
気持ちのあらわれに他ならないと思うのです
受け取った家族にしたら
「なんでこのスタンプ?」って
つっこみたくなることもあるでしょう
でもそれすらも愛おしく思えたり
コミュニケーションっていいなと
思えたりすると思うんですよね
本来ことばは感情を伝えるためにあるもの
文脈にあっていないスタンプであったとしても
この方の感情は家族に伝わっている
そんな気がしました
私はこの話を聴いたとき感動しました
そして失語症リハビリにもっとスマホを
活用していきたいと思いました
私がリハビリをさせていただいた失語症の方で
病前からスマホを使用しており
リハビリでスマホ操作を練習した方が
現時点ではほとんどいらっしゃいません
その理由としてはご高齢のため
スマホ世代ではないことが大きいのですが
スマホが広く浸透しはじめてもうすぐ20年…
病前スマホをバリバリ使用していた失語症の方も
これから増えてくるはずです
ことばそのもののリハビリももちろん重要です
でもスマホの活用により
孤立しないコミュニケーションの場を
確立することも重要だなと感じました


