ことばの羽根 ~あるSTの物語~3

前回のお話はこちら

進路についてもやもやしたまま
大学受験をしたけれども
高校時代遊んでばかりいたため全落ちし
1年間某予備校へ通うこととなった

そこでは看護医療系の大学を
目指すクラスへ入った

それまでは医療系の仕事といえば
医師、歯科医師、看護師、薬剤師
くらいしか知らなかった

名前だけなら理学療法士と作業療法士と
放射線技師は知ってたかな

これらの仕事に関しては
学力が足らない、血が苦手、
もしくはあまり興味がない
のいずれかの理由により
目指そうとはしていなかった

あるとき予備校で
医療系の職種紹介のプリントが配られた

そこには私が知らない医療系の仕事が
いくつか書かれていたがその中で私は
「言語聴覚士」そして「音楽療法士」に
興味を持った

そこに書かれている内容だけでは
詳しいことはあまりわからなかったが
とりあえず名前がなんとなく気になった

言語聴覚も音楽療法も
血が苦手でもなんとかなりそう
そしてなんだか楽しそうで
人の役にも立てそう

こんなかんじで
この2つの職種に興味を持った私は
とりあえず情報収集をしてみることにした

とはいっても今のように
インターネットでなんでも調べられる時代では
なかったので得られる情報はかなり限られていた

大きな本屋さんで立ち読みをしたり
予備校にある資料を見たりした

そんな中でこの2つの職種に
私にとって決定的な大きな2つの違いがあることに気付いた

  続く。

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