ことばの羽根 ~あるSTの物語~2
前回のお話はこちら
母親の影響により医療系
中でも看護師の道にすすむのだろうと
なんとなく思っていたが
ひとつ決定的な問題点があった
それは血が苦手ということだ
正確に言うと血が苦手というよりは
通常の形態を保てなくなった状態を
見たり聞いたりすることが苦手なのだ
例えば事故現場で血だらけの様子を
見るのが苦手という人は多いだろう
私ももちろん苦手だ
言うまでもなく苦手だ
しかし私はそれだけでなく
その話を詳しく聞いただけで
気分が悪くなってしまう
学生時代、先生が授業中に
事故に遭ってけがをしたときの話を
されていた
私はそれを聞いて本当に
気分が悪くなってしまった
退出しようかと思ったくらいだ
それほど詳細な話ではなかったと思うが
どうもだめらしい
ちなみにドラマの手術シーンは見ることができる
小学生の頃は「振り返れば奴がいる」に
ハマっていた
ラストシーンは衝撃的だったが。
おそらくドラマは作りものだとわかっているから
大丈夫なのだろう
しかしそれがリアルのものになると
どうもだめらしい
こんなかんじなので看護師を目指すことに
ずっと違和感を抱いていた
これでは無理だろう・・・
勤務先によってはそういったことに
関わらずに済む場合もあるだろうが
とは言っても実習というものもある
難なくこなせるとは到底思えなかった
とはいえどうしたら良いか
よくわからずもやもやしていた
続く。
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